洋服の歴史(中世)
ローマに侵入したゲルマン民族はズボンを持ちこんだが、ローマ人はズボンをこの上なく野卑な衣類と考えていた。ローマ時代の末期にダルマティカという短い袖のゆったりしたチュニックが流行する。
ビザンツ帝国の時代に至り、絹や宝石や黄金、パープル染めに代表される東方の富の流入によって、高位の人々はゆるやかに襞が流れる衣服ではなく、金糸刺繍をふんだんに施して宝石を飾った、重くこわばった衣服を着るようになる。ズボンをはくことは身分高き男性にさえもはやためらわれず、皇帝は白や緋色のズボンをはいた。ビザンツの影響から西欧では絹の長衣が流行し、騎士でさえ女性と変わらない装いをした。
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