日本語のセレブ
日本のテレビや雑誌メディアはセレブと略し、金持ち、優雅な、高級な、品のない富裕層などの意味合いで使用している。
以前は「有名人」という用語が使われていたが、日本語のセレブは、英語の用法から遊離し、セレブっぽいなどと形容詞として使われだしたため、実際に「有名」かどうかよりも「有名人の様な」という意味に変化している。21世紀に“セレブ”という言葉が広まっていった。セレブリティが持つイメージから、ワイドショーや雑誌等のマスメディアがおしゃれでゴージャスな一般人を「セレブっぽい」などと形容し、「素人に縁のない存在」としてではなく、「派手な暮らしをする」(もしくは「裕福そうな生活」)という、日本語独自の用法が広まることとなった。
このような派手な生活をする人間を、日本では『成金』と呼んでいたが、成金は俗なイメージがあり、また世襲ではなく初代であるなど、セレブと同一な意味ではない。なお、セレブは誤用であり、成金ときちんと言うべきとの意見もある。
一方、女性誌では魅力的な女性を指したり、優雅さだけをさす場合もあり、意味は拡散し、拡大傾向にある。また「金持ち」と言うと嫌味、生々しさがあるため「セレブ」と言い換えたりする例も多い。さらに、プチセレブ(ちょっと豪華、(同)贅沢、(同)おしゃれ、(同)懐に余裕がある、といったような意味。ここでもセレブリティの元来の意味である「有名」という意味は含まれない)という本来の意味から外れた言葉も生まれ、流行を追うことで悦に浸っている女性像を暗にあらわしている。
商業広告では「極上の○○(商品名)でセレブなひとときを……」なども散見される。またセレブとセレブリティを別に考える傾向も見られる様になった。現在、女性誌などで、自ら「セレブ」と名乗る読者モデル(ブロガー、OL、学生、お水、風俗関係など)がいるが、そう名乗る人々の大部分はセレブに値せず、あくまで「自称」である。最近は、自分から「セレブ」と簡単に名乗ってしまい、実際にはセレブとはまったく異なる、単なる読者モデルたちが「セレブ」を名乗ることに、疑問の声も多い。
元来の意味で該当する者を挙げた時、「有名でお金持ち」との意味合いならば、かなりの数の芸能人が該当し、大量のセレブがいる事になる。反対に、「裕福」であったとしても、著名人、有名人でなければ該当しない。マス・メディア、インターネットなどにおいて芸能人、文化人、スポーツ選手、起業家(経営者)などの評判記事を作成する際に、正しく理解して使用されているとは限らない。
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